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アナウンサー&パーソナリティ

本のリリックノート ―2025年もありがとうございました―

2025.12.16 Tuesday
12月は本を読んでいる間に寝てしまう日が多くて…寒いからでしょうか。
(いつの間にかベッドに移動して布団の中にいるから不思議です。)

読書あるある かもしれませんが
現実の世界を忘れて 本の中の世界に入り込んでしまいますよね。

最近はFBCの先輩たちから本を借りて読んでいるんです!
あの先輩、この先輩もこの本を読んで同じ世界に入り込んでいたのだと思うと親しみが増します。

 
  • 『熟柿』佐藤正午 KADOKAWA

ある夜の出来事をきっかけに 主人公かおりの人生は一転。
家族と離れ、一人で生活にするようになったかおり。
置かれた環境や立場に応じて、考え方や言動もその夜の前の彼女とは変わってきます。
誰の身にも起こり得るかもしれないこと。
でもその出来事が起こるかどうかでこんなにも生き方が変わってくるのかとすこし恐ろしくなりました。


絶望や生きる気力を失いそうになった時、
たとえ踏ん張れずとも生きてみると状況は必ず変化していくのだということを主人公のかおりを通して感じました。


「熟柿」といえば…
今年の秋は柿が豊作だったのか、柿をたくさん食べました。
柿をよく食べる時期に読み始め、もう冬が深まる時期に読み終わりました。

 
  • 『黄昏ラジオ』藤井青銅 ハルキ文庫


放送ってのは、空気に飛ばしてグッドバイ。

あとはどうなると、風まかせですよ。

ラジオの 「ON AIR」を表現したこんな名言も出てきます。

『黄昏ラジオ』は、架空のラジオ局「ラジオ東洋」を舞台にした物語集。
新人女性リポーター、かつて「若者の兄貴」と言われた人気アナウンサー、ヒット番組のディレクターなど
様々な登場人物の視点をのぞき見できます。



(前略)…彼女自身が、とにかく一生懸命に喋るしかないのだ。そしてたいていの場合、その懸命さはラジオを通してリスナーに伝わる。そして彼女の足りない所を補いながら、リスナーは聴いてくれる。(p37)

言葉と音しかなくて、喋る端から消えていくラジオってのは、情報を伝えるには、ちょっと足りないメディアなんだな。ふふふ…

だから、足りない所を人が補うしかない

喋り手にできるのはせいぜい半分。残りの半分は、聴いてる人に補ってもらうしかないんだよ、ラジオってのは
(p21,22)


私自身 今年から すこしですがラジオに携わる仕事も担当させていただいています。
ラジオは「完ぺきではないメディア」であるからこそ 
リスナーの方々と協力してつくりあげるメディア、だから一体感があり奥行きのあるメディアなのだと
その醍醐味に触れられる本でした。


放送ってのは、空気に飛ばしてグッドバイ。
あとはどうなると、風まかせですよ。


物語の中で、ベテランアナウンサーが言うこの言葉は、
発する言葉は自分だけで完結するものではなく、その先の相手が受け取ることで完成するものだと言っているようにも思えます。


来年もたくさんの本の世界を楽しめますように。
またこの場ですこしずつご紹介させていただきたく思います。
お付き合い、どうぞよろしくお願いいたします。

併読…そして積読している毎日です。