CT導入で文化財を傷つけずに内部調査 一乗谷朝倉氏遺跡博物館で北陸初
福井市の一乗谷朝倉氏遺跡博物館が文化財の内部をX線でスキャンして調べる装置を導入し、26日にお披露目された。遺跡から見つかった貴重な文化財を傷つけずに調べることができる。歴史系博物館では北陸初で、県では県内外の文化財調査に活用する考え。(5月26日)
X線CT装置は360度全方向からレントゲン撮影して3D画像を作成でき、内部を立体的に調べることができる。
またサビに覆われた金属の文化財も、この装置を使えばサビの部分と金属を分別して調べることができ、クリーニング作業も効率的に行える。
文化財は直径が54センチ、高さは110センチ、重さは100キログラムまでを撮影できる。
一乗谷朝倉氏遺跡博物館の清水邦夫館長は「これを機にさらに調査研究を進めて、来年春の北陸新幹線開業以降、より多くの皆さんに知っていただきたい」と期待感を示した。
博物館では27日と28日に装置を解説するトークイベントを開く。