811日 ()

福井市
  • あわら市
  • 越前町
  • 越前市
  • 永平寺町
  • 福井市
  • 池田町
  • 勝山市
  • 美浜町
  • 南越前町
  • 小浜市
  • おおい町
  • 大野市
  • 鯖江市
  • 坂井市
  • 高浜町
  • 敦賀市
  • 若狭町

-/---%

アナウンサー&パーソナリティ

館めぐり ―夕方OPEN―

2026.04.26 Sunday
大学生の頃、
金曜の夜に美術館に行くのが好きでした。

仕事帰りでスーツを着ている方、
リュックを背負った学生(鑑賞のときは抱っこする形で)。
忙しない一日のおわりに美術館に来る
しっとりとした時間。

日中とは一味ちがう
夕暮れから夜に移る時の中で、屋内には 幻想的な空間が広がっています。

福井市にも
夕方専門の画廊があります。
「夕方画廊 分室ニホ」

アパートの一室で開かれる展覧会。
今回の展覧会も 14時~20時までオープン(最終日は19時まで)。
夜も伺うことができます。

寺根千尋さんの個展「寄生」(4/12~4/26)。

マダニネコ、モルモットと虫さされ、ヒツジとキノコ
など 作品名も独特。
寄生されている部分をかわいらしく強調しています。

ふだん 寄生「されている」と大きい者の視点に立ちがちですが、
寄生している側からすると 生きていくためには必須なことだと
ちがう視点に立つヒントをいただいたようでした。

【マダニネコ】

【細く長い足の動物シリーズ】



アパートの一室という ほっとできる空間と寺根さんの作品、

そして夕日が差し込む空気感が
とてもよく合っていました。

アーティスト 寺根千尋さんは 福井の高浜町のご出身!
ふれあい若狭、若狭地方担当としては、
いつか高浜町で寺根さんにもお話を聞いてみたくなりました。


 

本のリリックノート ―対等な対話―

2026.04.08 Wednesday
大学生協の季刊誌『読書のいずみ』。
年に2回発行されている 大学生協書店に置いてあるフリーペーパーです。



本の紹介に加えて、作家の先生や大学教授と対話するコーナーや
スタッフの読書日記も掲載されていて読み応えのある内容。

大学時代に制作スタッフとして刊行に携わっていました。
私にとっては、本好きの人たちとのつながりがより強くなったアイテム。
社会人の今でも定期的に送っていただいています。

今回の184号(2026年春季号)には
熊本大学の苫野一徳教授と学生の対談が掲載されていました。

苫野教授の書かれた『本質観取の教科書 みんなの納得を生み出す対話』に出てくる
本質観取」と呼ばれる哲学の思考法・対話法が話題に。

「本質観取」とは物事の‶本質″をつかみ取るための思考法。
さまざまな概念や事柄の本質を 対話を通して言葉に編み上げ合うことで
互いが納得する「共通了解」を見出すコツをつかんでいく「本質観取」のワークショップが、
いま全国の学校や企業でも広がりつつあるのだそうです。
これから注目のワードになるかもしれません。

(参考:集英社新書プラス 著者インタビュー
https://shinsho-plus.shueisha.co.jp/interview/honshitsukanshu/33409 )

■苫野 一徳 岩内 章太郎 稲垣 みどり著

『本質観取の教科書 みんなの納得を生み出す対話』(集英社新書、2025年)


すこし難しい内容かな…と感じたのですが、
『読書のいずみ』中の対談での苫野教授の言葉は
「対話を通して言葉に編み上げ合う」イメージがしやすいものでした。

〝本当はものを尋ねるっていうのは、分からないから尋ね合うんです。そして一緒に考える。これが対等な対話者ということじゃないかと感じます。(中略)
 誰かがどれだけ強く何かを主張したとしても、自分が納得がいかなかったら、粘り強く対話するようになる。お互いに問い合うようになる。その繰り返しで、誰かの意見に引っ張られるんじゃなくて、対話を通して一緒に共同作品を作る感覚をもつ。そういう、誰も知らない問いに対して一緒に答えを作っていく対話が、対等性の実現につながると思います。″


(『読書のいずみ』184号より)



教師が答えを持っているのに子どもにその答えを聞く「発問」と比較して、
対話者同士が対等な関係であることが 本質観取のよさとして挙げられています。

対話の先のゴールを決めつけずに
相手の考え方を 先入観をもたずに聴き、わからないことも素直に相手に伝えることで
自分の考えの殻をやぶった答えに辿り着く。
そこには喜びも芽生えるのではないでしょうか。


大学生・大学院生の方は ぜひ『読書のいずみ』を手に取ってみてくださいね。
Web版はこちらから
https://www.univcoop.or.jp/fresh/book/izumi/index.html